スカイキャプテン／ワールド・オブ・トゥモロー

私はCGを駆使しまくった映画というのが苦手なんで、人物以外は全てCGというこの映画はダメかも、と思ってたんですが、意外なことに絵的にはとっても気に入りました。CGが苦手な理由は目がチカチカして、誰がどういう動きをしているのかわからないからなんだけど、これは色もセピア色で落ち着いていて、動きもMTV的に短いカットをババババッと重ねるんでなく、昔風にゆっくりした動きだったからだろうな。ジュード・ローとグウィネス・パルトロウのクラシックな雰囲気もよく合っていた。ルックスだけは。

し・か・し。なんかこうイマイチのめりこめないというか、面白くない。その原因の大半はケロヨン（グウィネスね）にあり。

半分は脚本のせいなんだけどね。いまどき、こんなにヒーローの足を引っ張って邪魔するだけで、何の役にもたたないヒロインっている？本人の意思とは関係なく巻き込まれて、というのだったらいいよ。でも頼まれてもいないのにスクープほしさに（彼女は新聞記者なんで）無理やりついてきてやね、ひとりで勝手な行動とってはジュードを危険にさらすわ、いじっちゃいけないところいじったり、音立ててはいけないところで音をたてたりして邪魔しまくって、大体あんたが○○しなけりゃ世界が滅びる寸前までいかなかったんじゃないか。ああ、イライラする！かわいげがあればいいんだけど、それもなし。ひたすらイラつく。

ジュードとグウィネスは以前に恋人だったことがあって、今でもお互い憎からず思ってるんだけど、口に出せずにケンカばかりしているという設定。ふたりが最後は結ばれることが観客には最初からわかってるけど、それまでの丁丁発止のやりとりを楽しむ、ということなんだろうけど、このふたりの間のケミストリーが０なんだもの。どう見たってジュードとグウィネスより、ジュードとアンジェリーナの方がお似合いだし、火花がビシバシ飛んでるよ。

最後のショットのジュードの非現実的なほどの男前ぶりは笑えます。