マイ・ボディガード

jigokumimi2004-12-24

全国のデンゼル様を愛でる会メンバーの皆様、お元気でしょうか。トレイニング・デイではしたないほど取り乱して以来、「ジョンQ」、「アントワン・フィッシャー」、「アウト・オブ・タイム」とイマイチな映画が続いておりましたが、今度のはいいですよ。

愛らしいダコタたんにハァハァするを温かい目で見守り、水泳のコーチをしたり、宿題をみてやったりする優しい、ま、いつも通りといやあいつも通りのデンゼル様。そして、後半、悪人相手とはいえ、ゴルゴ13のように冷酷無慈悲に人を殺しまくるワルモードのデンゼル様。1本の映画で2パターン楽しめるなんて、なんてお得な。

ただ、これ我々デンゼルファンにはいいけど、宣伝を真に受けて「レオン」のような心暖まる映画(私はレオンでも別に心暖まらなかったが)だと思って観にいった人は、相当戸惑うだろうな。2時間半近くもある長い映画なんだから、前・後編にわけて「マイ・ボディガード(キャッチコピー:レオンから10年)」と原題の「燃える男(許されざる者から?年)」 にしたらどうかね。

この後半の冷酷なデンゼル様は、めちゃくちゃかっこいい。相手が泣こうが喚こうが眉毛ひとつ動かさない。ある男の体に5分で爆発する爆弾を仕掛け、素直にしゃべろうとしない相手に "I've got all the time in the world. You don't. But I do." なんて言っちゃったりすんのよ。クーッ、しびれる! 

しかし、バンダナは似合いません。 若くみえるといっても、さすがに。


デンゼルファン以外にはどうなのよ?というと、ま、拷問シーンとかが平気な人なら面白いとは思います。ただ話のオチのつけ方は絶対におかしい。原作ではダコタちゃんは殺されるんじゃないかと思うんだけど、違いますかね?そうでなきゃおかしいもの。なんで誘拐のプロが、一ヶ月も誘拐した子を手元に置いとくの?身代金をもう一回請求もせず、彼女をどっかに売り飛ばしもせず、レイプもせずに?それから、ミッキー・ローク、なかなかいい味だしてたけど、最初から悪党にしか見えない。もし最後まで何も悪いことせずに終わったら怒るでっちゅーくらいバレバレ。もうちょっとええもんかわるもんかわからない人をキャストしても良かったんじゃない?クリストファー・ウォーケンは別にたいした見せ場があるわけじゃないのに、デンゼルの次くらいに印象に残ってるのはさすが。


原作はシリーズ物らしいですが、続編作られるんでしょうか。映画では最後に彼は死んだようにも見えますが、そんなのは「死にかけたけど、間一髪のところでジャンカルロ・ジャンニーニに救い出された」とかなんとでもできるものね。(追記:今思い出したけど、字幕で死んだって出てましたね。でもプリクエルという手もあるし)作ってほしいなあ。