危険なハリー・コニックJr

私は行ってないんですが、こないだ上海であったハリー・コニックJrのコンサートは全然良くなかったらしいです。
ビッグバンドを連れて行ってるのに、ほとんどがハリーのソロピアノとメローな歌。あとは2,3人のホーンが何度かソロを吹くだけで、バンドの意味ないじゃん!だったそうな。
後でハリーは「中国文化部当局にセットリストを提出する際、間違えて古いリストを渡してしまった。当局は提出されたリスト通りに演奏することを要求したが、バンドは楽譜を用意していなかったのでこういう結果になった」と観客に詫びてますが、実は開演1時間前に役人がやってきて、「これとこれとこれは演奏してはいけない」とダメだしをし、かわりに『安全な』曲をやるように、と命令したんだそうです。もちろんバンドは楽譜を持ってきてないので、ハリーがピアノでソロをやるしかなかったのだとか。
この10日ほど前にビョークがステージの上から「チベットチベット!」と叫んだ事件があったので、ピリピリした当局が締め付けをきつくしたんでしょうね。
コンサートの曲が検閲されるのは今に始まったことじゃなく、ストーンズも「ブラウン・シュガー」を歌うのを禁止されたし、クラプトンも「コケイン」や「I shot the sheriff」はやらなかったですが、それにしても、ハリー・コニックJrでっせ。一体どの曲が「危険」とされたのか見当もつきません。しかもこれ、チベットで例の騒ぎが起こる前のこと。もうこれからはリチャード・クレイダーマンくらいしかこないんじゃないでしょうか。
http://shanghaiist.com/2008/03/12/harry_connick_j.php