NY旅行記

行って来ました、ニューヨーク。観てきましたよ、デンゼル様。
しかし、ここは順番に行きましょう。
NYには4泊しましたが、正味3日間の旅でした。


1日目
ホテルを出て歩いていると、いきなり横のビルから携帯を手にしたコーリン・パウエルが出てきました。一般人になったんだから当然と言えば当然なんだけど、護衛もつけず、あまりにもカジュアルに歩いているので「顔も声もそっくりだけど、本物か?」と怪しみながら2ブロックほど一緒に歩きました(歩く方角が一緒だったので)。すれ違う人が全員口をポカーンとあけて振り返り、指差しながら "Look! That's Colin Powell!" とか言ってるので、どうやら本物らしい。「NYタイムズのTheatreの一面を読んだか?」てな話をしてました。前日オープンしたジェームズ・アール・ジョーンズ主演の「黄昏」の話か?私は前からパウエルファンではありましたが、これのせいで、『パウエル=おばちゃん』というイメージだったんですが、いやいや、かっこよかったですよ。背が高く(190cm近くありそう)、胸板も厚く、姿勢もいい。どんな話をしているのか聞きたかったので、彼が立ち止まったときには私もわざと靴のひもを結ぶふりをしたりと、かなり怪しい行動をとってたんですが、横でチョロチョロする東洋人のチビを気にする素振りは全く見せずに、ズンズン歩いていきました。

South Street SeaportのTKTS(ブロードウェイ・オフブロードウェイショーの当日券をディスカウントで売っているところ)で、「ヘアスプレイ」を半額の50ドルでゲット。タイムズスクエアTKTSは3時からですが、こっちは10時から開いているし、何よりも、ほとんど並ばなくても良いのでお薦めです。昔はワールドトレードセンターにあったんですよねえ・・・
近くまで来たので、グラウンド0にも行きました。もうかなり整備されてるし、現場に近すぎてかえって実感がわきません。ニュージャージー側から見ると、もっと衝撃だったかも。
昼からはメトロポリタン美術館ダイアン・アーバス展へ。

Suggested Price が10ドルに値上がりしてる。この"Suggested Price"というのは、「これだけ寄付してくれたら嬉しいな」という目安なんで、25セントでも1ドルでもちゃんとチケット代わりのバッジをくれるんですが、そういう親切な説明はどこにも書いてないので、知らない人は絶対10ドル払ってしまうよね。10ドルの価値はあると思うけど、何日もかけて見たい人に毎日10ドル払わせるのは可哀想。私は住んでいたときはしょっちゅう行ってたので、いつも25セントで入館してました。


ダイアン・アーバス展はすごく良かったです。まず、数がすごい。同時に開催されていたマックス・エルンスト展を見る余力が残らないほど。双子の写真などの有名な作品はもちろん、彼女がつけていた日記、メモ、手紙などもその当時の作品とともに展示されていて、ゆっくり見ていたら、たぶん半日はかかります。奇形の人、男娼などよりも、普通の人の写真の方が怖い。たとえば、この愛国者の少年。


夜はNeil Simon Theatre で「ヘアスプレイ」。
映画でディヴァインがやったエドナ役はブルース・ヴィランチという人がやっています。知ってる人もいるかと思うけど、彼は有名なコメディ・ライターで、ビリー・クリスタルアカデミー賞での様々な名セリフは、この人とビリーが共同で書いたもの。だけど、芝居や歌もできるとは知らなんだ。ライターだけに、「私も女としてもうひと花咲かせなくちゃ。チャーリー・シーンもフリーになったことだし」とか、あちこちでアドリブを言って、そのたびに大受けしてました。他のキャストも全員良くて、最高に楽しかったです。ちょうどこのとき、ブロードウェイ全体でエイズチャリティをやっていて、終演後にトレーシーのかつらをその場でオークションにかけてました。結局1000ドルで落札されたんですが、トレーシー役の女の子は有名女優ではなく、落札者がそのこのファンだってわけではなさそうでした。金持ちやね。
 

二日目につづく。