「如果・愛」上海プレミア


金城武の最新出演作「如果・愛」(Perhaps Love)の上海プレミアに行って来ました。特に彼のファンってわけじゃないのですが(ごっつい男前だとは思うが)、予告編が面白そうだったので、上映する映画館を調べたところ、プレミアの情報を発見したのです。チケットの値段は200元、250元と300元(1元=15円)。普通は高くても70元くらいなので、めちゃくちゃな値段です。金城武以外にもジャッキー・チョン(張学友)、周迅、 チ・ジニ(池珍熙)と豪華キャスト(って正直言ってよく知らないんですが)なんですが、この値段はやはり金城人気のせい?


会場の映画館。

映画館の近くでちょっと食べようかと思って1時間ほど早く着いたら、ファンクラブの人が垂れ幕をもって待っていたので、私もミーハーに一緒に待ってみることにしました。

しばらくたつとこういう状態。唯一の入り口からレッドカーペットが敷いてあるので、一般の観客がみんなレッドカーペット上を歩いてくるという変なことに。

ロープも何も張ってないので、後から来た人がレッドカーペットの真ん中のいい場所に陣取ってしまいました。アメリカ人なら絶対文句を言ってどかせると思うのですが、こういうときに中国人は全く何も言いません。なぜ?こういう傍若無人なことをするやつは、大抵共産党幹部の身内だから、文句を言っても無駄、というかさわらぬ神にたたりなし、という防衛本能が働くのでしょうかね?

開演時間になってもスター達は現れず、すごすごと垂れ幕をたたむファンクラブの人たち。かわいそうに。
帰ってからウェブで調べたら、開演時間の19:30にこんな写真が既にアップされてるんですね。ここはレッドカーペットの終点の壇上だと思うんですが*1、ということは、観客を入れるずっと前に記者会見を済ませてるってことだな。私のような野次馬はいいとして、いたいけないティーンエイジャーのファンが胸をドキドキさせて待ってるんだから、一言「ここには来ないよ」と言ってあげればいいのに。

上映前のイベントでは素人さん(どうやって選ばれたのかは知らないけど)のカップルがステージ上でプロポーズという臭い演出。

とうとう出てきました!金城に対する黄色い声援がやはり一番多かった、というか、他の人にはほとんど声援がなかった。ジャッキーにちょっとだけあったかな?ナマ金城は男前すぎて笑ってしまいます。少女漫画から抜け出してきたみたいな。もちろんかっこいいんだけど、オーラは前に日本で見たお塩(学)先生の方があったな。ジャッキーはパツンパツンのジーンズが妙でした。周迅タンはびっくりするほど顔が小さいけど、服がちょっと変。

さて、映画ですが。
トレーラーはこんな感じです。
トレーラー
昔恋人同士だった金城と周迅は、いまや銀幕のスター。ミュージカル映画で共演することになり再開するが、その映画の監督は周迅の現在の恋人のジャッキー・チョンで・・・という話。
ミュージカルシーン/現実のシーン/回想シーンがミックスされて出てきます。ミュージカルシーンは、まんま「ムーランルージュ」やんけ!と思ったけど、楽しかったのでもう少し多くても良かったな。金城武は「ムーランルージュ」のユアンと同じように、バカみたいに一途に思いつめる役がよく似合います。周迅タンもかわいい。でも断然良かったのはジャッキー。なんといっても歌がうまい!他の3人ははっきり言って下手なんで、余計に素晴らしく聞こえます。彼が歌う場面になると、いきなり映画が格調高くなったように感じるんですよ。ヴェネチア映画祭のクロージング映画に選ばれたのは、審査委員が彼の歌を聞いたからという記事を見つけましたが(記事が書かれたときには確定してなかったので、オープニングとなってますが)、さもありなんという感じ。ちょっと上に貼ったトレーラーのひとつ目で、バックに流れてるのがジャッキーの歌声です。
チ・ジニは新聞記者、運転手、ラーメン屋のおやじなど色んな役で出てきます(もしかしたら、「天使」とかいう設定なのかも)。狂言回しってことなんだろうけど、顔が地味で存在感ないんで、「人が足りないから同じ人を使いまわしてる」ように見えてしまって、ちょっとなあ。「チャングム」を見てる人なら、そうは思わないかもしれないけど。
字幕は歌詞にしか出ないんで(それも中国語だし)、細かいところがわからず、特にエンディングは私には「???」だったんですが、終わったあとトイレに並んでた女の子全員が目を真っ赤にしてたので、セリフが理解できていたら感動するんだと思います。たぶん。今度DVDを買って、本当はどんな話しだったか確認しよう。まあ、なんにしても面白かったです。
公式サイト

*1:後でテレビで記者会見の様子を見たら、違う場所のようにも見えました。じゃあ、あのレッドカーペットとステージは何のためにあったんだ