こりゃひどい。ミリ・ヴァニリ@オリンピック
ご無沙汰してます。
中国に住んでるってのに、オリンピック関係の「現場からの報告」が何もできずに申し訳ないんですが、ま、上海なんで。
DVD屋から海賊版のDVDが消え(でも、日本の・・・とかアメリカの・・・と囁けば、奥の秘密部屋に案内してくれます)、なぜか工事がストップしているために空が綺麗だったりするだけです。
開会式にははっきり言って度肝を抜かれました。何がすごいって、あれだけ背格好の揃った人員を何千人単位で揃え、それぞれがダンスができたり、歌えたり、太極拳ができたり、美しかったりするってところがすごい。しかも全員無報酬。何ヶ月かけて練習したんだろ。
東京がオリンピック誘致に成功したとして、同じように3億円だか4億円だかを開会式だけのために使えたとしても、同じことをするのは絶対無理でしょう。
と、「やりすぎ」とか「自慢大会かい」と悪口言いながらも、演出の素晴らしさは認めざるを得なかったんだけど、ここにきてがっかりする事実が次々と判明。
まず、あのスタジアムに向かって歩いていく足跡を表現した花火がCGだったということ。
CGでも別にいいけど、そうならそうだと最初から言っとかないとね。
でも、そんなことより許せないのがこれ。
http://afp.google.com/article/ALeqM5gMP3NktAi_NfI0BiZWEVUMdXJBGQ
セレモニーで歌を歌った女の子は口パクけで、実際に歌ってたのは別人だそうです。左が全世界でテレビに出た子。右が実際に歌った子。音楽監督の説明では「国家のためを思って、最も良いイメージを世界に与えるために決定したこと」らしい。この発言はもう削除されてるそうですが。ま、要するに、歌った子はかわいくないから、別のかわいこちゃんを用意したってことよね。まさに、ミリ・ヴァニリ。
写真を見る限り、実際に歌った女の子(右)だって、十分かわいいと思うんですが。というより、左の子よりよっぽど子供らしくて好きですね。
いつもやりすぎて墓穴を掘るんですよねえ、中国。
シャロン・ストーンが「四川大地震はカルマ」発言
http://www.youtube.com/watch?v=DYoZEn9vlzE
カンヌで中国の地震について質問されたシャロン・ストーン。
なんか支離滅裂でよくわからんところもあるんですが、要約すると、
「中国はチベット人に対してひどいことをしてきた。私の友達のダライ・ラマに対しても"not nice"だったから、オリンピックについても、どうしたらいいかずっと考えてたの。そしたら、この地震でしょ?これってカルマ?と思ったわ。親切にしてなかったら悪いことが起きるってこと?って」
みたいなことを言ってます。内容も内容だけど、なんか言葉遣いが小学生みたい。彼女、IQ154あるというふれこみなんですが・・・(メンサの会員だというたぶん自分で広めた噂は、ジョーン・リバースがズバリ「メンバーなの?」と聞いて「正式には違う」と数年前に認めてましたが)
アクターズ・スタジオインタビューなんかでしゃべってるのを聞くと、頭良さそうだったんですけどね。今回はハイだったのかな。
あんまりあきれたんで、全部書き留めてしまいましたよ。読みにくいと思いますが、ほとんど一字一句そのままです。
Well you know, it's very interesting, because at first I'm unhappy about the way the Chinese are treating the Tibetans, because I don't think anyone should be unkind to anyone else. And so I've been very concerned about how to think and what to do about that, because I don't like ... that.
And I've been concerned about how we should deal with the olympics because they are not being nice to Dalai Lama who is a very good friend of mine. And this earthquake and all this stuff happend and I thought "Is that karma?" When you are not nice the bad things happen to you?
And then I got a letter from the Tibetan foundation that they wanted to go and be helpful. And that made me cry. And they asked me if I would write a quote about that and I said I would and it's a big lesson to me. That sometimes you have to learn to put your head down and be of service even if people who aren't nice to you. And that's a big lesson for me.
このクリップ(香港のニュースかな?)では、各国の記者に感想を聞いてるんですが、日本人記者の発言が途中でぶった切られてるのが笑えます。なんか彼女、何が問題になってるのか全然わかってないような。
中国中央電視台の地震報道
私は無事です。ていうか、地震があったことにも気づきませんでした。
心配して連絡をくれた人、どうもありがとう。
今回一番大きな被害を受けたのは、チベット族が多く住む地域だそうで、それでなくとも普段から弾圧を受けているのに、天災にまで見舞われるなんて、可哀想すぎる。テレビにうつるのは、わりと大きな町が中心で、彼らが住んでいる山奥の村が全く映らないのも気になる。まあ、神戸でさえも道路が分断されて救助作業に困難を極めたことを考えると、どうしようもないことなのかもしれないけれど。
中国のテレビの地震報道を見ていて、どうにも腹が立って仕方ないことがひとつ。
報道自体は、(今はまだ)政治にからまない自然災害のニュースなので、普通に被害状況や救出作業、病院の様子などを伝えるものなんだけど、番組と番組の間の時間をうめるために流す映像、これがひどい。
なんか感動的な音楽と感動的な歌詞(手を取り合って、みんなでがんばろう!みたいな)にのせて、ミュージックビデオ仕立てにしちゃってます。これ、地震の次の日ですよ。
これは二日後。現地入りして被災者を元気付ける温家宝首相、瓦礫に埋もれた人を助け出すレスキュー隊などのモンタージュが、緊迫感あふれる音楽とともに流れます。マイケル・ベイの映画の予告編みたいだ。いや、レスキュー隊はすごく頑張ってると思うし、温家宝も次の日には現地入りしてたんで、神戸に地震の二日か三日後にのんびり現れた村山首相よりずっとましだけど、それにしても、まだ2万人もの人が生き埋めになっているときにこういうのを流す神経がわからん。
中国で聖火リレーを見ようとするとこうなる
前にも書きましたが、今中国からYoutubeには一見問題なくアクセスできます。
でも、中国にとってヤバイ動画を見ようとするとアウト。
とはいっても、ときどきチェックから漏れたものが見れたりするので、日本の聖火リレーの様子を見てみようとしたら、こうなりました。
一瞬つながってから切れるのが怖すぎます。その間、何が行われてるのでしょうか。
で、大笑いなのが、さっき(たった10分ほど前)アップした自分の動画がもう見れないんですわ。タグに「中国 検閲 オリンピック」とか入れたのが悪かったのかな。
こんなこともあろうかと、普段使ってるのとは別のアカウントを作ったんだけど(うちの猫ビデオに嫌がらせコメントとかつけられてもヤだし)、それがまたひと苦労でした。何回トライしても「あなたはアカウント作れません」てな表示が出るの。ふと思いついてプロキシを通してやってみると一発でOK。どうやら今中国からの新規アカウント作成は禁じられてるみたい。Youtubeもいろいろ苦労してるんだなあ。
中国『グレートファイアウォール』アップグレード
中国が5万人ともいわれる監視員を使って、ネット検索を実行していることは有名ですが、最近はやり方が以前よりも広範囲に、しかも巧妙になったような気がします。きっと普段は甘栗を剥いている甘栗剥いちゃい隊まで動員してるに違いない。
*この記事内で私が伏字を使ってる理由は、私が中国からこれを発信しているので、甘栗剥いちゃい隊に目をつけられて、このアカウントにアクセスできなくなるようなことになったら嫌だからです。ご了承を。
今までは中国にとって都合の悪いことが(ダ○イ・ラ○がブッシュと会見したり)世界的ニュースになるたびにYoutubeがアクセス不能になってえらい迷惑してたんですが、今回のチ○ットの騒乱のときに「中国がYoutubeをシャットダウンした!」と騒がれたためか、しばらくしてトップページだけはアクセスできるようになりました。でも何か検索しようとしたり(普段でも検索結果の2ページ以下にはいけない。なので、検索結果トップのページから、とりあえずなんかの動画へいって、そこの『関連動画』を見る、というテクニックを使ってます)、「ニュースと政治」カテゴリーを見ようとすると、とたんにアクセス不能に。
そして、ここ数日。(中国にとって)やばい動画以外は結構普通に見れてます。ただし、以前は「チ○ット」や「天○門事件」関係のやばい動画でも、アップされたてのものなら見れたんですが、最近は、1時間前にアップされたてのものでもアクセスできなくなりました。
そして今日。トップページでランキング上位に入っていた「宮崎哲弥 VS中国人ジャーナリスト」というのを「どうせダメだろうな」とクリックしたら、なんとつながりそう!
ビデオの部分だけが真っ白。
腕をあげたな、甘栗剥いちゃい隊!
ほかのなんでもない動画はちゃんと見れるので、うちのPCのせいではないです。
Youtubeだけでなく、今までは何でも見れたニコニコ動画やmixiの日記にまで検閲入ってるようです。寝る時間ないんじゃないだろうか、甘栗剥いちゃい隊。オリンピックが始まって、ジャーナリストや素人ブロガーが大量に中国に入ってきたらどうすんだろ。
あ、ちなみに中国では生放送ってのはありません(たぶん)。何があってもブラックアウトできるように、7秒くらいディレイが入ってるはず。だから、オリンピック競技中継中に抗議行動などがあっても、人民には知らされません。なんかやる人は、気づかれないように隅の方でやることですね。